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流通業・流通システムにおけるシステム設計の実務ノウハウが満載−流通工房

<要件定義2(業務ロジック)>
売仕(売上仕入)
<吉田君>
 今日の打合せで話が出ていた「うりし」ってなんですか?全くわからなくって。

<早瀬>
 私も初めて聞いたときは?マークがいっぱいだったよ(笑)。まず言葉からいくと
 「売上仕入」の略で「売仕」っていうことがあるんだ。ちなみに『消化仕入』も同義だ。
 でもこれを『しょうし』と呼ぶのは聞いたことがないな(笑)

<吉田君>
 で、どういった業務というか処理なのですか?

<早瀬>
 通常、スーパーなどの小売では商品はメーカや卸から仕入つまり買取をしてそれを販売
 するよね。この「売上仕入(消化仕入)」は買取ではなく、お店に商品を置いておき
 売れた分だけ同時に仕入を起こすといった処理の仕方なんだ。

 これは例えば新商品のデモンストレーションなどの場合、メーカーとしては大量に展示を
 してインパクトを出して販売をしたいのだけど、小売側としては新商品なので大量に仕入れ
 をして売れなかったら大変なことになるのでそのようなリスクは負いたくない。

 そこでメーカーなどがお店に置かせてもらい売れた分だけ仕入たことにして処理をするんだ。
 この他に、地方の名産展などの催しものなどもこの売仕(売上仕入)の形態を取ることがある」


【ポイント】
システム上の処理としては毎日の日次の締め処理の中で、売上を計上した分だけ仕入データを
起こすといった処理になる。
取引先別商品別に原価率を設定しておき、販売額にその原価率を掛けて仕入値を算出するケース、
商品単位に原価を設定するケースがある。

なお、データ構造としては取扱商品数にもよるが、あまり数が多くないケースが多いため、
取引先別商品マスタなどとは別に「売仕マスタ(あるいは消化仕入マスタ)」を作成し取引
先別商品別に原価率と原価の設定をできるようにしておき、区分などでどちらの算出方法な
のかを区別するようにしておくとマスタ構造がシンプルになり、またロジックも組みやすくなる

また、売上金額によって原価率(原価)を変えるケースもあるのでその場合は売上上限金額、
下限金額を設けると良い

▼参考データ構造(売上仕入マスタ、消化仕入マスタ)
取引先コード
商品コード
売上下限金額
売上上限金額
算出区分
原価率
原価金額


ちなみに、余談ではあるがスーパーやホームセンターなどの小売ではこの「売上仕入(消化仕入)」
のケースは少ないが、百貨店では逆に6割〜8割がこの「売上仕入(百貨店では大体消化仕入の方
の呼び方を使う)」である。





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